全国高等学校長協会家庭部会 理事長
千葉県立佐倉東高等学校長

木次 愼一

 日頃から、全国高等学校長協会家庭部会の諸活動に御理解と御協力をいただき、ありがとうございます。
 校長先生方におかれましては、アフターコロナを踏まえた日々の学校運営をはじめ、生徒の健やかな学びの保障に向け、御尽力されていることと思います。
 さて、本部会は、高等学校における家庭科教育の振興を図ることを目的に、昭和26年に発足いたしました。以来、今日まで、生徒を取り巻く環境は大きく変化し、少子高齢化、高度情報化、グローバル化などの社会の変化に柔軟に対応しながら、家庭科教育は、主体的に家庭や地域を創造できる力量を備えた人材の育成という大きな目標に向け、大いに成果を挙げてまいりました。
 昨年度から年次進行により実施されております学習指導要領では、「よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創る」という目標を学校と社会が共有し、両者が連携・協働して子どもたちに必要な資質・能力を育むことを目指す「社会に開かれた教育課程」の実現が掲げられております。これからの社会を創り 出していく子どもたちが、社会や世界に向き合い関わり合い、人生を切り拓いていくために求められる 資質・能力とは何か、このことを教育課程に明確化し、育んでいくことが求められております。
 今日、産業構造や社会システムの「非連続的」ともいえるほどの急激な変化、選挙権年齢や成年年齢の18歳引き下げ、義務教育段階における不登校経験を有する生徒の増大など、多くの課題が問われています。家庭科教育を通じて、家庭や地域社会という側面から日本や世界を支える人材をしっかりと育成するため、本部会として、新しい時代に求められる家庭科教育を推進するための諸活動に取り組んでまいります。
 最後になりますが、今年度予定しております大会や協議会の主管校となります校長先生方をはじめ、 開催県の皆様には、大変ご苦労をお掛けいたしますが、よろしくお願いいたします。今後とも、家庭科   教育のより一層の充実・向上のため、本部会に対する御支援と御協力をお願いいたします。